家庭教師ヒットマンＲＥＢＯＲＮ！の本誌アニメラジオ
の感想と、雑記と。
山本と雲雀の妄想文があります。同人ＢＬ要素含みますので苦手な方は、Ｕターンでお願いします。
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傷バン４。
ちょい、短い。次で最後にしたいなぁ。
ちょい、短い。次で最後にしたいなぁ。
傷口にバンソーコー ４
「……ヒバリ……」
頭が真っ白だったか、というとそうでもない。ただ少し、この人がヒバリだったらいいのにな、とかあり
得もしない事を、ほんの少しだけ考えていた。そうしたら、自然と口が動いた。音になって、鼓膜が震え
て、やっと口走っていることに気づいた。
俺ってやつは何て単純な回路をしてるんだ。
「すんませんっ、知ってる奴に似てたんで、ついっ」
慌てて頭を下げた。明らかに大袈裟過ぎた。けど、色々と恥ずかしい今の俺には丁度良かった。
すげぇ、カッコわりぃのな。
捲し立てた言葉には、ちょっと語彙がある。俺はヒバリに笑って欲しいと思ったことはあっても、笑って
貰った事はない。さっきみたいに、柔らかい調子で名を呼ばれた事もない。要は、理想という奴にまんま
と重なってしまったわけだ。
別人と分かって居ても、心の何処かがダブらせて見せる。ああ、情けない。
きっと驚かせてしまったに違いなかった。変なものでも観る様に俺を眺めているか、はたまた俺の態度
を愉快そうに見下ろしているか。
冷えた頭を上げた俺が見たのは、そのどちらでもなかった。
その人は口元を押さえ、ぷいっとそっぽを向いていた。あれ、と思う。確率的には後者かな、と予想して
居ただけに意外である。
「あの、」
「煩い、黙れ、見るな」
伏せられていた黒い眼が流れて、俺をギロリ、と睨んだ。美人の凄んだ顔は迫力が違う。でも、何かお
かしいと、目を凝らした。
「見るなって、聞こえなかった？」
途端にキツク窘められる。俺はさっと、俯いた。何で見たらいけないのか、よく分からない。怒っている
ように見えたけど、俺が一方的に挙動不審でそれを面白がる風だった人が、一体どこで気分を害したの
だろう。俺に原因があるのなら、謝らなければ気が済まない。
「怒ってるんすか？」
俯いたまま、尋ねた。小さく、「そうだね」と返される。俺は焦った。
「あの、何か俺したっすか？馬鹿なんで、その辺全然わかんねぇ、んです」
「……キミのせいでもあるけど、……僕のせいでもあるかな。ちょっと見くびり過ぎてたみたいだ、キミのこ
と」
顔をあげなよ、山本武。
促されて、俺はその瞬間をこの目で見た。
「魔法の時間が終わる。残念だね。もっとキミで遊びたかったのに」
惜しむように呟いたのは、綺麗なあの人だったのか。それとも、俺の知るヒバリだったのか。
俺が呆然と見守る中であの人は消えて無くなって、口端を引き下げてしまった雲雀恭弥（推定１５才）が、
ジーンズの腰を押さえて、俺を見上げていた。
ええと。これって、どう反応すべきなんだろう。
（……ヒバリ？）
（……何？）
（………服、でかくね？）
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